ハイブリッド 二液混合型 弾性瞬間接着剤
重合誘起相分離(反応誘起相分離)
本製品はシアノアクリレートモノマーに特殊ポリマーを溶解させた系での重合誘起相分離に基づいて設計されています。シアノアクリレート系接着剤では、増粘剤としてポリマーを溶解するのは一般的、ポリメチルメタクリレート が最も一般的に用いられています。弊社では、当該ポリメチルメタクリレート/2-エチルシアノアクリレート配合系において、電子顕微鏡観察を行った際、当該硬化物がミクロ相分離を生じることを発見しました。更なる検討の結果、当該系においてポリメチルメタクリレートが20%以下の非常に小さい配合比率においても、海相がポリメチルメタクリレートであることを見出しました。その後、いくつかの他ポリマーを溶解した系でも同様な現象が起こることを確認し、そのポリマー選択により硬化物の弾性制御や耐水性付与等の新規技術への応用可能性を検討しています。これら応用製品については現在弊社研究所にて製品開発継続中です。
弾性瞬間接着剤
新製品として検討中の一つとして、エラストマーを配合した系での、弾性付与について紹介します。シアノアクリレート系接着剤は、一般に硬化物が硬くて脆いことから、耐衝撃性や耐振動性に欠けることが欠点の一つとして挙げられます。弊社は当該欠点の改善を目標に検討を進めた結果、二液混合型ハイブリッド弾性瞬間接着剤を開発し、耐衝撃性や耐振動性を付与することに成功しました。
二液混合型ハイブリッド弾性瞬間接着剤
接着剤としてお客様に使用していただくに足る製品ライフを確保するため現在のところ本製品は二液混合型を想定しています。実使用の際は、スタティックミキサーなどでの使用直前の混合を想定しており、現時点では下記組成としてのみ提供可能(日本国内にて)となっています。近い将来当該製品を本格的に上市できることを目指し鋭意検討中です。